共喰い

 いつから木登りをしなくなったのだろう。少なくとも、あさがお幼稚園にいたころの私にとっては、ひだまり公園の大きな桑の木は、全身でしゃにむにしがみつき、足場から手を伸ばし、高所に上半身を乗り上げて、体重をゆらゆらと感じなが […]

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地上の楽園

 彼女の首に食い込んだ延長コードがひきつりながら揺れていました。駿河菜穂は力の限り抵抗しましたから、わたしは彼女が首をかきむしらないよう、左の前腕で圧迫しながらコードを引き締めなければなりませんでした。布地が裂け、ワイシ […]

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